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橋梁の安全検証(橋梁耐荷力についての検証)


通行許可に関わる橋梁計算を行っています

1993年度に道路構造令及び車両制限令が改正され、高速自動車国道及び一般国道を中心に車長や軸距に応じ車両総重量最大25 トンの車両が自由走行できることになりました。 
設計活荷重は時代とともに変遷してきましたが、車両の大型化にともない既設橋梁の中には安全性を確保できない場合があります。また、特殊な車両は通行許可証が必要です。
(通行許可全般の申請は提携行政書士にて行います。)

設計活荷重の変遷ながれ

西暦 基準類の名称 等級 自動車荷重(tf)
1926年 道路構造に関する細則案 道路法(内務省) 1等橋 12
2等橋 8
3等橋 6
1939年 鋼道路橋設計示方書案(内務省) 1等橋 13
2等橋 9
1956年 鋼道路橋設計示方書(建設省) 1等橋 20
2等橋 14
1994年 鋼道路橋設計示方書(建設省) A活荷重 25
B活荷重 25
「特殊な車両」は、道路法による通行許可証が必要です。
車両制限令で定められた一般的制限値を超える車両は、「特殊な車両」として道路管理者に特殊車両通行許可申請を行わなければなりません。その結果として、道路の構造の保全、交通の危険防止のために必要な条件が付された上で、許可証の交付を受けて通行が認められます。

基準値(道路輸送車両の保安基準)・一般的制限値(車両制限令)

※国土交通省「特殊車両通行制度について」より引用(画像)

車両総重量 隣接軸重
最遠軸重とは、最前軸と最後軸の軸間距離であって、3軸以上の場合、中間にある軸は無視。 隣り合う車軸の軸重の和、2軸車の場合、隣接軸重と車両(総)重量は等しくなる。
最遠軸距に応じて最大25トンまで
  • 最遠軸距<5.5m ・・・・ 20トン
  • 5.5m≦最遠軸距<7m ・・・・ 22トン
    (ただし、長さ9m未満の場合は20トン)
  • 7m≦最遠軸距 ・・・・ 25トン
    (ただし、長さ9m未満の場合は20トン)
  • 長さ9m以上11m未満の場合は22トン
前後に隣接する軸重の和が以下のこと
  • 最遠軸距<1.8m ・・・・ 18トン
  • 1.8m≦隣接軸距 ・・・・ 20トン
  • ただし、軸重≦9.5トンの時は、
    1.3m≦隣接軸距<1.8m ・・・・ 19トン

通行条件

審査の結果、道路管理者が通行することがやむを得ないと認めるときには、通行に必要な条件を附して許可します。
この条件を通行条件といいます。通行条件には「A~D」まで区分されています。
重量に関する条件
A 特別な条件を付さない。
B 橋梁、高架の道路その他これらに類する構造の道路(以下「橋梁等」という。)を通行するときは、徐行をすること。
C C条件の付された橋梁等については、以下を条件とす
る。
  1. 徐行をすること。
  2. 他の車両との距離を確保することによって、通行する車線の一の径間を同時に通行する他の車両がない状態で通行すること。
  3. 2のため、許可車両の後方に1台の誘導車を配置し通行すること。
D D条件の付された橋梁等については、以下を条件とす
る。
  1. Cの各条件
  2. 隣接車線の前方(隣接車線が同一方向の車線である場合は後方)を十分に確認し、他の車両が隣接車線を通行しようとしているときは橋梁等への進入を控えることなどによって、可能な限り、隣接車線における一の径間を同時に通行する他の車両がない状態で通行すること。(すれ違い、追越し等によってやむを得ず他の車両が一の径間を通行することとなるときは一時停止すること。)

通行条件Bの図解

通行条件Cの図解

通行条件Dの図解

当事務所は、横方向の荷重分配を考慮した手法で橋梁の安全性を照査し通行区分を判定します。特に「通行条件D」においては車両通行位置を指定することなど細やかな検討を行い安全性を確認します。
当事務所は、橋梁全体の荷重分配を考慮した合理的な手法で安全性を確認します。